分散分析の用語

実験を行う際、特性値はたくさんの要因に影響を受けますよね。例えば加圧圧力、気温などです。

これらの要因のことを因子と呼びます。

  1. 因子: 分散分析において、全体の要因を表すもので、母数因子と変量因子の二つに分類されます。
    1. 母数因子: この因子の下での要因効果は一定であり、水準を技術的に指定することが可能です。つまり、実験設計の中でコントロールできる要素です。
      • 制御因子: 母数因子の一部で、実験において特定の目的のために調整される因子。最適な条件を選ぶために使われるものです。
      • 標示因子: 母数因子の一部で、実験において最適な条件を選ぶ目的はなく、他の変数との関係を識別するために使用されるものです。
    2. 変量因子: この因子は確率変数と見なされ、要因効果が確率分布に従います。変量因子の分散成分の推定が主目的で、水準を技術的に指定することには意味がありません。
  2. 水準数(Levels): 因子が取り得る異なる値の数です。例えば、肥料の種類という因子が3種類の肥料から選ぶ場合、水準数は3になります。
  3. 繰返し(Replications): 同じ条件下での実験の反復回数です。繰り返しを多くすると、結果の信頼性が向上します。
  4. 主効果(Main Effects): 各因子が従属変数に単独で及ぼす平均的な影響です。例えば、肥料の種類と水の量の2つの因子がある場合、肥料の種類が植物の成長にどれだけ影響するか、水の量がどれだけ影響するか、それぞれの主効果を見ます。
  5. 交互作用(Interactions): 二つ以上の因子が組み合わさって従属変数に与える影響です。この影響は、単独の因子の影響の単純な合算では説明できない場合があります。例えば、特定の肥料と水の量の組み合わせが、それぞれ単独での効果よりも強い効果を持つ場合などです。
  6. 誤差(Error): 測定や実験の際に生じるランダムな変動です。誤差は、観測値と真の値の差として表されることが多く、このランダムな変動は分析において重要な役割を果たします。誤差の扱いが適切でないと、結果の解釈に誤りが生じる可能性があります。